繊研新聞に伝票レスシステム「POPPO」について掲載いただきました。
アイエント 店舗向け支援システム、伝票レス「ポッポ」本格稼働 非接触型で環境やコスト、コロナ対策に
OMO(オンラインとオフラインの融合)ソリューションを手掛けるアイエント(東京、大森智人社長)は、店舗向けSaaS型伝票レスシステム「ポッポ」を本格稼働させた。店舗で客に渡す伝票(紙)をデジタル化するもので、「コロナ禍や終息後でも、非接触型で密が避けられ、環境問題や運営の効率化にもつながり、接客の新しい様式」としている。テスト導入していたマッシュスタイルラボの2店で9月から稼働開始し、全国の主要店舗に導入していく予定。
ポッポは商品の取り置きや取り寄せ、お直し、入荷通知などの時に渡す伝票を、店舗が運用するアプリに置き換えて、お客にSNS通知がされる仕組み。商品入荷情報などは自動で通知され、これまでの手書き作業や電話掛けなどの手間が省ける。アプリを通じたリポート機能もあり、商品の動きが一目で分かる。また、お客との連絡手段にも活用でき、例えばフィッティングルームの空きや接客スタッフ待ちなどの通知ができることで、「混雑する店内での待機を避けられる」。
さらに、「ECで購入し店舗で受け取る」「店舗で試着しECで購入」などの、リアルとECのスムーズな連携にも対応する。導入店舗はオンライン上で申し込み、アカウントが発行されればすぐに運用が開始できる。利用料金は月額1560円、3900円、7800円の3パターンで、「オリジナル伝票や封筒を作るコストより低く設定している」と、コスト削減にもつながる。
紙による伝票は「月に200枚にもなる店舗もある」と、保管管理や発行作業の手間がかかり、「個人情報漏洩(ろうえい)のリスクなど、店舗現場のデジタル化の遅れが課題だった」。また、若い店舗スタッフはデジタルにたけており、「手書き作業に疑問を感じるケースもある」ため、リクルートにもアピールできる。
システム構築過程ではマッシュスタイルラボの新宿のフレイアイディーとスナイデル店でテスト運用し、現場のニーズも確認し細かな要望にも応えている。ほかにも大手ディベロッパーがカスタマイズしたポッポの導入を検討している。まずはファッション業界への導入を進め、「今後は紙伝票が多い、クリーニングや靴などのリペア業種への拡大も視野に入れる」と、あらゆる業界の連絡手段としてデジタル化活用を強化していく。